新築の屋根選びで失敗しないために
新築時に屋根選びで失敗すると、後々後悔することが多いです。今回は、屋根について知っておくべきことを解説します。
ネット上にたくさん情報があります。しかし、そのほとんどはメーカーや施工業者の情報です。
ここでは、ユーザー目線、施主目線でお伝えし、我が家がどれを、なぜ選んだかを紹介したいと思います。
屋根知っておくべき注意点:屋根材の種類
新築 知っておくべき屋根材の種類
新築を計画している方にとって、屋根材の種類を知っておくことは非常に重要です。屋根材は、家の耐久性や快適さに大きな影響を与えます。ここでは、新築時に選ぶべき主な屋根材の種類について詳しく解説します。それぞれの屋根材には、特長や利点、欠点がありますので、家の場所や予算、デザインに合わせて選ぶことが重要です。
スレート屋根
スレート屋根は、新築時にもっとも一般的な屋根材の一つです。まず、そのコストの低さが大きな魅力です。特に広い屋根の家を建てる場合、スレートは予算を抑えるために効果的な選択となります。また、スレート屋根はデザインの自由度が高く、さまざまな住宅スタイルに合わせやすいという利点もあります。
しかし、注意すべき点もあります。スレートは、他の屋根材に比べて耐久性が劣ることがあるため、定期的なメンテナンスが必要です。特にコケやカビが生えやすいため、掃除や補修を怠ると、美観が損なわれます。
スレート屋根のポイント
- 初期コストが低い
- デザインの自由度が高い
- メンテナンスが必要(特にコケやカビの対策)
スレートは、コスト重視の方におすすめの屋根材ですが、長期的な維持管理も視野に入れて選ぶことが大切です。
ガルバリウム鋼板
次に紹介するのは、ガルバリウム鋼板です。この屋根材は、非常に耐久性が高く、特に日本のような台風や地震の多い環境に強いという特長があります。金属で作られているため、軽量で建物への負担が少ないのも大きな利点です。
また、ガルバリウム鋼板は錆びにくく、メンテナンスの頻度が少ないため、長期間使用しても美観が保たれやすいというメリットがあります。初期コストはスレートよりも高めですが、長期的に見ればメンテナンス費用の削減に繋がる可能性が高いです。
ただし、ガルバリウム鋼板は、断熱性能が低いため、断熱材をしっかりと追加する必要があります。これにより、夏の暑さや冬の寒さから家を守ることができます。また、金属製品のため、塩害の影響を受けやすく海沿いの住宅には向かないと言われています。
さらに、雨が降ると雨音が建物内に響くこともあるようです。
ガルバリウム鋼板のポイント
- 耐久性が高く、錆びにくい
- 軽量で建物への負担が少ない
- 塩害と雨音の対策が必要
耐久性やメンテナンスの手間を重視する方には、ガルバリウム鋼板は理想的な選択肢と言えます。
ステンレス屋根
金属系で、ステンレス屋根もあります。ステンレスなので塩害にも強く、耐久性も高いです。
メリット多いですが、めっちゃ高価です。あまり普及してないようですが、標準仕様でステンレス屋根を採用しているところもあるみたいで、羨ましいです。

瓦屋根:伝統と耐久性を誇る屋根材
瓦屋根は、日本の伝統的な屋根材として長年にわたって使用されてきました。瓦は非常に耐久性が高く、50年以上も持つことが多いです。また、瓦屋根は断熱性や防火性にも優れており、夏は涼しく冬は暖かい家を作ることができます。
さらに、瓦屋根は美しい和風デザインに適しており、古民家や和風住宅を新築する際にはぴったりの選択肢です。最近では、洋風デザインに合う瓦も登場しており、デザインの幅が広がっています。
ただし、瓦屋根は重量があるため、建物の構造にしっかりとした強度が必要です。また、初期コストが高めで、施工にも技術が求められます。
瓦屋根のポイント:
- 耐久性が非常に高い(50年以上)
- 断熱性・防火性に優れている
- 重量があるため、地震対策が必要
瓦屋根は、長期的な安心感を求める方や、伝統的なデザインを重視する方におすすめです。

昔の家は大半が日本瓦です。当時は道幅が狭く、火事になるとすぐに隣に延焼してしまいます。火事なったとき屋根が燃えないと、火はどんどん横に噴き出すので被害が拡大しますね。
そのため、瓦だと屋根が燃えると局所的に屋根が落ち、瓦が落ちるため火が上に上にいき燃え広がることが抑制できたようです
アスファルトシングル:軽量で施工が簡単な屋根材
アスファルトシングルは、軽量で施工が比較的簡単な屋根材です。特に洋風住宅によく使用され、シンプルでモダンなデザインを求める方に人気があります。また、アスファルトシングルは、施工費が比較的安いため、コストパフォーマンスも良い屋根材と言えます。
さらに、アスファルトシングルは防音性に優れており、雨音が静かに聞こえるという特長があります。騒音に敏感な地域では、快適に生活できる点が魅力です。
ただし、アスファルトシングルは耐久性がやや低く、約20〜30年での交換が必要になることが多いです。特に台風や強風に対してはやや弱いため、風の強い地域には向いていない場合があります。
アスファルトシングルのポイント:
- 軽量で施工が簡単
- 防音性が高い
- 耐久性がやや低く、強風に弱い
コスト重視でシンプルなデザインの住宅を建てたい方には、アスファルトシングルがおすすめです。
屋根材の選び方でメンテナンスが変わる
一般的な3つを紹介しましたが、それぞれの製品によりまた多岐にわたります。
他にもソーラーパネル一体型の屋根、陸屋根、まだまだあります。
美観とコスト、そして10年20年後のメンテナンス性を考えて採用しましょう。
ソーラー一体型屋根って20年後どうなるんだろ。。。。

屋根知っておくべき注意点:ルーフィングも忘れないで
ルーフィングって聞いたことありますか??
ルーフィングは屋根の中でも非常に大切な部分であり、家全体の耐久性や快適性を保つための基本的な役割を果たします。まず、ルーフィングとは、屋根材の下に敷かれる防水シートのことです。雨水の侵入を防ぎ、家の内部を守る役目を担っています。たとえば、瓦やスレートなどの屋根材だけでは、完全に雨水をシャットアウトすることは難しいため、ルーフィングが重要な防御ラインとして働くのです。
具体的に言うと、ルーフィングがあることで以下のような効果が得られます。
- 雨漏りの防止:雨水が屋根材の隙間から侵入しても、ルーフィングが二重の防水効果を発揮します。
- 屋根材の保護:屋根材が破損した際にも、内部まで水が浸透しにくくなります。
屋根材はこのルーフィングを守ってくれているイメージです。
屋根のルーフィング選びがなぜ大切か
新築やリフォームを行う際に、どのルーフィング材を選ぶかが非常に大切なポイントとなります。なぜなら、ルーフィング材は家の防水性を左右する最も基本的な部分だからです。たとえば、一般的には「アスファルトルーフィング」や「不織布系ルーフィング」が使用されますが、それぞれの素材には特長があり、家の立地や気候に応じた選択が求められます。
選び方を間違えると、以下のようなリスクが生じる可能性があります。
- アスファルトルーフィング:もっとも一般的で建売住宅はほぼこれ。耐用年数は10年。
- 改質アスファルトルーフィング:アスファルトを改良し、高耐久化。耐用年数は20~30年。
- 不織布ルーフィング:紙でなく、不織布でできていて硬化しにくく高耐久。耐用年数は30年以上。
屋根のルーフィングメンテナンスが長持ちさせる秘訣
ルーフィングは普段目にすることがない部分ですが、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。屋根の表面材がしっかりしていても、ルーフィングが劣化していると防水効果が低下し、雨漏りのリスクが高まります。特に、一度設置するとなかなか取替のきかない部分なので、しっかり検討しましょう。
ルーフィングは雨漏りを防ぐ守護神です。
予算と耐久性を考えて、できるだけ良いものを採用することが大切です。
まとめ:我が家は改質アスファルトルーフィングとガルバニウム屋根
我が家はガルバニウム屋根と改質アスファルトルーフィングを採用しました。
ガルバニウムを選んだ理由として、標準仕様で選べたこと。建物の揺れに強く、耐久性があることが理由です。
雨音に関しては、屋根に約30cmの断熱材があることからか、あまり気になりません。小雨程度であれば、気が付かないこともあります。
ルーフィングに関しては、最低でも改質アスファルトルーフィングは必要だと思っています。
新築の屋根選び・ルーフィング選びは一度決めると簡単には変えられません。なのでしっかりコストと耐久性を検討して、後々のメンテナンスも意識しましょう。